千代鶴 貞秀作
襲名記念鉋【 吹花擘柳 】
大工刃物を、実用品の域を超えて芸術の境地へと昇華させた名工【 千代鶴 】
初代・千代鶴是秀より「貞秀」の名を受け継ぎ、播州三木の地にて
鉋を中心とした大工道具を鍛え続けてきた鉋鍛冶
三代目・千代鶴貞秀(森田直樹氏)による、襲名を記念して製作された鉋で
銘は【 吹花擘柳(すいか はくりゅう) 】


この言葉は、鉋の手つき、そして削りの到達点を表したものとされ
硬く持てば、木目は硬く返す
軽く添えた手には、木は軽やかに応える
「吹花」とは、風に散る花のような軽やかさ
「擘柳」とは、柳の枝葉を指先でそっとなで分けるような繊細さ
技術、精神、素材、そして積み重ねてきた経験、それらすべてが意識されることなく一体となり
呼吸のように自然に連なっていく
【 吹花擘柳 】とは、そんな境地を示す言葉だそうです
この鉋に刻まれた銘に恥じぬよう、技と心の双方を磨き続けながら、日々の仕事に向き合っていきたいです




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