弟子の修業は、4月からの仕事始めを待たず問答無用に始まる

高等技術専門校を3月17日に卒業し

4月までの間の卒業から休みの余韻は満喫させない望月の指示は自分の手道具を作る(調整)事

 

そして、購入後の大工手道具は直ぐには使えません

【鑿】は、刃の裏を押し・柄の桂を調整・刃を研ぐ

【鉋】は、鉋台に椿油を染み込ませ・鉋身と裏座の刃の裏を押しお互いの裏を合わせる・鉋台を刃に合わせて削り入れ仕込む・刃と裏座を研ぐ

いつもこの一連の作業には、道具に命を吹き込む所作に思えます

 

各手道具の刃を研ぐ工程に入り

研ぎ上がる度に望月に見せに来きて

刃先が研げて無いと、刃先を固い場所に当てて刃を潰されて突っ返され・・・

時折、望月が手本に研いでみせている横で、手付きをエアで真似をしてたり

刃先が研げて望月から了承を貰った時には、嬉しそうに研ぎ場へ戻ったり

良い刃が研げるまでは、トライアンドエラーを繰り返す

 

研ぎ上がりに指先を刃先に沿わせて動かし

指先の、薄皮一枚切れるか切れないかの所で刃先の研ぎ上がりを確認するやり方で教えていて

1つの道具で3〜4回は研ぎ直しをしていたので、指先はボロボロとなりながら

全ての道具の刃を研ぎ終えた日数は6日

 

五感をフルに使って身体に染み込ませる刃物研ぎの技術

良い刃の指先への感覚を忘れないように

 

 

 

株式会社 望月工務店 / 望月建築設計室