清須神明社 工事記録

本殿の御扉の開閉時に「ギギギィ」と音が鳴る「ギリ戸」

20年前、この御宮の建築時に仕事された職人の造りが甘く

音が上手く鳴らなくなっていたのを宮司さんが嘆いていましたので

再び音が響き渡る様にと直させて頂きました

祭事で「ギリ戸」が響く時には

我々は頭を下げていて見てはいけない神の存在をこの音の響きをもって知る

「ギリ戸」に神霊を託した先人の感性は素晴らしいと思いながらも

かなりデリケートでシビアな領域の仕事にテンション上がりました

木は水分を吸って膨れたりしぼんだりを繰り返す生きた素材

それを見越しながら臍を削り、木殺しする高難易度の業

 

修業先の大文社寺建築での技術の継承から

気候と空気の乾燥度合いを肌で感じながら作業のタイミングを図り

五感をフルに使っての仕事でした

 

宮司さん、氏子責任役員さん達の納得の音が出たと思います

 

 

 

 

 

株式会社 望月工務店  /  望月建築設計室